複線で上下線を繋ぐ線路配線とギャップ 選択式ポイントの電気配線

複線区間で折り返し運転を行う時の配線です。
折返し用引上線(Y線)、2面3線、2面4線の内側2線に片渡り

折返し用引上線(Y線)

地下鉄の折り返し駅によくある折返し用の引上線です。片方の端が行き止まりになっています。

Y線の電気配線図

ポイントを本線に切り替えた状態。

Y線の電気配線図

ポイントを切り替えて、中央の線路から左下に発車できるようにした状態です。図は右下に片ギャップを入れた場合。

Y線の電気配線図

片ギャップがない場合です。行き止まりの中線で折返す駅を再現する場合は、下の線路に停車した車両も同時に動き出します。

Y線の電気配線図

今度は、左上から中央の線路に入る場合です。

Y線の電気配線図(誤った切り替え)

誤った切り替え操作の例です。中央の両開きポイントが開通していない側は、必ず本線に切り替わっていなければなりません。手順としては、中央の両開きポイントを切り替える時は必ず、本線上のポイントを両方とも本線に切り替えてから、切り替えます。

中線のある2面3線

左右両側にポイントがある2面3線駅の配線です。

中線の電気配線図

下の線路の列車が中線で待避する時の切り替え方です。

切り替え方の手順では、中線のポイントは左右両方とも同じ側に切り替えることが加わります。本線上のポイントを全て本線側に切り替えてから、中線のポイントを切り替える点はY線の時と同じです。

内側待避線に片渡り

右下のポイントを2個なくした配線です。駅の中に折返し用片渡りがあると考えることもできます。

内側待避線1本に片渡りがある電気配線図

待避ができるのは上の線路だけで、中線からは左下に折返すことができます。

内側待避線1本に片渡りがある電気配線図

片渡りを通って折返す場合の切り替え方です。中線の右端に片ギャップが必要なのがわかります。

内側待避線1本に片渡りが1つある電気配線図

右上の本線上のポイントの切り替え忘れに備えて、中線の右端を両ギャップにした例です。

折返し用片渡り(内側待避線に片渡り)

片方向に折り返しができる2面3線から、中線を1本増やしました。

内側待避線2本に片渡りが1つある電気配線図

片渡りが左側だけにある場合です。ギャップの入れ方は他の方法もあります。

片渡りが左右両側に

片渡りを左右両側に入れた場合です。

内側待避線2本に片渡りが2つある電気配線図

左右両方向に同時に折り返し運転ができます。ギャップの入れ方は、1つ下の図を見たほうがわかりやすいと思います。

内側待避線2本に片渡りが2つある電気配線図

上から2番目の線路から左下に折返していくと同時に、一番上の本線を列車が通過できる切り替え方です。関係ない線路の車両が動かないように、内側の待避線に両ギャップと、本線に片ギャップが入っています。

内側待避線2本に片渡りが2つある電気配線図

折返さずに内側の待避線でそれぞれ待避する切り替え方です。