TOMIXの他社接続用レール「S35-J」には、他社接続用の専用ジョイナーが付属しています。このジョイナーでKATOのレールとTOMIXのレールを接続することが可能です。なお、その際は、写真のようにレールの上面にわずかに段差が発生します。専用ジョイナーでは、レールの底の部分の高さが一致するようになります。レールを加工せずそのままの接続では、レールの高さの差の分だけ段差が発生します。
レールの段差をなくすには、KATOのレールを高くすること(底を厚くすること)と、ジョイナーのKATO側を縦に広げて厚みを拡大することが必要です。
写真は、金属ジョイナーをレールに取り付けるためのジグです。奥の厚い方が通常のファイントラックのジョイナーに付属のジグで、手前の薄い方が他社接続用ジョイナーを取り付ける際のジグです。
今回は、金属ジョイナーのKATOのレールに接続する側を、縦に高さ方向に拡大します
他社接続用ジョイナーの、KATOレールを接続する側に、通常のジョイナー用の治具をさしこみます。これで、高さ方向の拡大が可能です。
ただし、このままKATOレールと接続すると、接続がゆるくなるので、KATOレールの底部も少し加工が必要です。
高さの違うKATOレールとTOMIXレールを相互に接続する際、背の低いKATOレールでどのような加工をすればよいかの答えは、KATOのジョイント線路S62Jにあります。レールの底部を両側から挟んで、下に飛び出るように変形させてあります。ニッパで挟んで傷をつけることでも、同様に裏側に飛び出る部分を作ることは可能です。
底を加工したKATOのレールです。ニッパで挟んで、少しだけ下にバリを作ります。レールの段差と同じだけなので、写真のように少しだけです。(なお、写真左側のレールの底の傷は、レールが道床からずれないよう、製造時の加工で作られたものです。)
TOMIXの他社接続用ジョイナーの拡大加工と、KATOのレールの裏面返り加工とで、写真のように段差なく接続できるように加工することができます。
なお、KATOの道床付きレールのジョイナーは、金属部分がレールの底に接することはなく、プラスチックの部分との遊びも大きいため、今回の加工を施したまま、KATOレール同士での接続に支障はないでしょう。なお、旧茶道床PC枕木のKATO製レールのジョイナーの場合では、支障が出るタイプのジョイナーもありますが、現行品での場合では特に問題は発生しないでしょう。
また、TOMIXのジョイントレールS35-Jにはプラスチックの爪と通常のジョイナーを取り付けることも可能なので、他社接続用金属ジョイナーを他のTOMIXレールで使用することも可能です。その際は、TOMIXのレールの爪がKATOのレールのジョイナー取り付け部分と干渉するので、TOMIXのプラスチックの爪かKATOの道床裏面か、どちらかを加工する必要があります。